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| トービン税 |
| トービン税についてのQ&A |
トー ビン税についての Q&A(イギリスのトー
ビン税ネットワークが2003年3月に発行した "Frequently
Asked Questions about Tobin tax" の翻訳) Q1. なぜトービン税はとてもよいアイディアなのですか。なぜ外国為替市場に課税するのですか。 第一に、外国為替市場では日々巨額の資金が取引されているため、0.
02?0.03%という低い税率であっても、莫大な税収をあげることができます。市場規模がたいへんに大きいので、取引量を理解するのは困難です。毎日1
兆2000億ドル以上の通貨が取引されているのです。1年間では300兆ドルを超えるほどです。 次のようなイメージで市場の大きさを説明できるでしょう。いま、100ド
ル札を積み重ねて100万ドルにしてみましょう。180cmの人間の背丈ほどになります。1兆ドルにすると1万6000km、エベレストの200倍の高さになり、宇宙に飛び出してしまい
ます。 1兆2000億ドルは1日の取引額です。年間の業務日を250日とすると、年間の取引額は300兆ドルに
なります。100ドル札を積み重ねると40万km、
地球から月に届く距離です。この取引額は、世界中の年間貿易額(モノとサービス)の50倍にものぼるほどで、実体経済から遊離した投機的なものです。 外国為替市場は世界で最ももうかる市場であって、特別な課税はありません(注)。
トービン税はこの巨額の資金のほんの一部を、最も必要なところに振り向けることを求めています。最貧国への援助は2倍にできます。食糧、衛生、住居、医
療、教育などを欠くたくさんの人々の必要を満たすだけの、大規模な国際開発資金が獲得できます。要するに、トービン税は、ドル、ポンド、ユーロ、円などの
通貨の日々の莫大な取引に対するわずかな課税なのです。その税収が世界の貧困層の助けになる
通貨取引税です。 しかし、貧困と闘う財源の獲得に加えて、通貨市場をターゲットとしたことには、第二の重要な
理由があります。というのも、通貨市場はそもそも
広範な貧困と欠乏をしばしば引き起こすからです。 通貨投機筋は、貧しい国の中央銀行に狙いをつけ、群れをなしてその通貨を
売りまくり、莫大な損害を与えながら大もうけをする機会をうかがっています。タイ、インドネシア、メキシコなどの国々は、最近経済破綻を経験し、何百万も
の人々が職を失い、貧困にあえぐことになりました(Q16参照)。 主に先進諸国の銀行(Q14参照)
からなる強大な通貨取引業者のこのような行為を止
めるために、トービン税は、通貨攻撃の際には、それが利益を生まないように大幅に税率を引き上げることができます。これによって、国際金融市場は現在より
はるかに安全で安定したものになります(Q10、2段階課税、参照)。 このようにトービン税は、普段は低い税率の通貨取引税として開発資金の収
入となり、特別の場合には高率の税をかけ、通貨投機筋の集団的破壊行為を食い止める電気回路のブレーカーの役割を果たします。
――技術的には、トービン税の課税には二つの方法があります。一つは、イギ
リスのような主権国家における取引の場に課税する
方法です。もう一つは、ポンドのような通貨それ自
体に課税する方法です。実際、通貨への課税はきわめて効果的で、逃れることは困難です。 具体的には、次のようになります。もしイギリスがトービン税を導入してい
れば、世界中どこであろうとすべてのポンド取引は課税されます。ケイマン諸島での取引であろうと逃れられません。どのようにするのでしょうか。すべての取
引は決済センターで処理され、決済センターには取引通貨を発行する様々な中央銀行の口座が置かれています。通貨取引は最終的には中央銀行を通じて決済され
ます。ポンドの場合はイングランド銀行です。もしイギリスがトービン税を導入しており、税率が0.05%だとすれば、イングランド銀行はそれだけの税金を
差し引き、国際基金に移しかえます。この通貨課税方式(ロドニー・シュミット教授による)は脱税がきわめて困難であり、スポット、オプション、フュー
チャーなどあらゆる金融商品に対して、世界のどこで取引されていようと対処できます(Q17参照)。 実際、現代の完全に電子化された通貨市場では、徴税の技術的障壁はありま
せん。最近創設された多通貨同時決済機構(CLS銀行)では、さらに容易になってきています。銀行部門の主導で立ち上げられたCLS銀行は、すべての決済
を同時に集中して行うことにより、大量の外国為替
取引の安全性を顕著に向上させている新システムです。これにより決済不能となる可能性がなくなります。CLS銀行はトービン税の導入をより容易にするとい
う考えは広く受け入れられています。 トービン税は政治的意思さえあれば実行可能だという認識は、次第に広まっ
てきています。実際、フィナンシャル・タイムズ紙経済担当のマーティン・ウルフのような、かつては「トービン税」に批判的であった人でさえ、最近は技術的
には可能だと認めるようになりました。
――税収は各国中央銀行(Q2参照)
によって集められ、特別基金に移されます。トービン税の使途は、国際的な社会発展のためとされているため、基金を運用する組織は国連の傘のもとに置かれる
ことが適当と考えられます。「トービン税」を導入した国家間の協議により、新組織の設立、あるいは既存組織の拡充が図られます。資金の運用については、多
数の提案が寄せられています( ”The Robin Hood Tax”報告参照。www.tobintax.org.ukのFind Out
Moreからダウンロードできます)。 最近の考えの要点は以下のようです。
世界保健機構(WHO)、ユニセフ、その他途上国の貧困削減を目的とした
特別のプロジェクトにかかわっている機関であれば、基金の利用を申し込むことができます。 ――多くの人々が気づいているように、世界の富める国と貧しい国との間には
生活条件や機会のうえでひどい不均衡があります。次の事実は、なぜ今貧困と闘うために緊急に多くの資金が必要とされているかをありのままに説明していま
す。
Q5. イギリスのような豊かな国は、世界の深刻な貧困問題に対して何をしていますか。ミレニアム開発目標とは何ですか。
――トービン税の税収については、多くの研究がなされています。非常に低い
税率が多くの税収を生み出すと言われています。というのは、そのような課税では巨大な市場の取引量はたいして減少しないと考えられるからです。0.05%
という低い税率で、年間に500億ドルから1000億ドルが生み出されると推計されています。これは、現在の国際援助額の2倍以上に相当します。そのため
トービン税は、たくさんの人々の生活を大きく変える可能性をもっているのです。 ――トービン税(あるいはどんな税でも)への脱税の誘因は、課税の水準によ
ります。0.05%のような低い税率は、脱税の誘因にはならないと言われています。 一定数の人、法人はつねに、所得税、付加価値税、相続税などの税を逃れよ
うと試みていると言われます。しかし、これをもって課税をしないという理由にはなりません。ある程度の課税逃れがあるとしても、大多数は税を納め、かなりの税収が得られます。必要なのは、通貨取引
税を実施し、納税を促し、脱税を罰する法的仕組みを整備する政治的意思です。すべての外国為替取引が電子的に追跡可能であるという市場の特性のため、脱税
は今や技術的に困難です。 トービン税を回避するために、新たな、より複雑な通貨取引方法が考案され
るとする議論もあります。しかし、取引の新たな形態はコストがかかり、取引の完了はより複雑でリスクのあるものになります。新しい取引方法は、トービン税
よりもコスト高になるでしょう。トービン税はきわめて低率なため、よりコストのかかる取引方法が考案されるとは考えられません(Q17参照)。
――「トービン税へイブン」が出現し、通貨取引がそこに移るという議論があ
ります。オフショア地域への事務所の移転には移転コストがかかり、それはトービン税の支払いより高くつくでしょう。おまけに、決済システムを経由した電子
的徴税では、取引が物理的に世界のどこでなされようと、特定の通貨の交換を実質的に捕捉することができます(Q2参照)。
――いいえ。通貨取引の4分の3以上はわずか7ヵ国で行われています(Q15参照)。ですから、比較的少数の国家間の協定でトービン税を実施に移すことが可能です。 さらに(トービン税第一人者のベルント・スパーン教授がドイツ国際開発省
に提出した最近の論文によれば)、まず最初にヨーロッパで、ユーロ、ポンド、スイスフランの通貨取引に課税を始めることが可能です。それゆえ、課税は世界
全体でなされる必要はありません。
この問題への解決策は、通常は税率を低く設定し、通貨価値の変動が突然、
劇的に生じる場合には税率をきわめて高くすることです。この2段階課税の考えは、ドイツの経済学者ポール・ベルント・スパーンによって考案されたため、し
ばしばトービン税のスパーン版と呼ばれます。第二段階の税は追徴税とされ、電気回路のブレーカーとして効果的に作用します。 通常はトービン税は基礎的レベル(国際開発基金のため通貨取引の巨大な流
れにわずかに課税)にあり、通貨が攻撃され、取引の安全な範囲(直近20日間の取引の平均から算出)からはみ出すほどの価格変動に見舞われた場合には、利
益を消し去るほどの禁止的高税率に引き上げられます。電気回路のブレーカーは例外ではありません。ニューヨーク証券取引所は長年の間、ブレーカーの仕組み
を作動させてきました。
――1970年代のトービンの提案は、「通貨投機の車輪に砂をまく」ため
に、全世界の外国為替取引に課税するものでした。彼がこの提案をしたのは、金融市場の規制が緩和されるにつれて、主権国家の政府が伝統的な財政金融政策に
よる経済運営にますます無力になってきたからでした。課税の意図は、規制緩和された銀行から政府が力を取り戻す助けをすることでした。課税を通じて、外国
為替市場での非生産的で破壊的な投機取引をもうからないものにして、市場の取引量を削減することが狙いでした。 トービン税は、多くの理由により当初の概念から進化していきました。第一
に、通貨市場の規模が、トービンが最初に提案した当時に比べてほぼ70倍に増大しました。1970年代初頭に1日180億ドル取引されていたのが、
1990年代末には1日1兆ドルを超えるまでになりました。それは世界で最ももうかる市場となり、わずかな課税であっても年間300兆ドルが対象となれ
ば、貧困と闘うための巨額の税収を生む可能性が開けてきました。 グローバリゼーションの受益者が、グローバリゼーションの利益からほど遠
いとみられていた人々に効果的に資金を提供することが可能となったのです。 第二に、現在提案されているトービン税の税率は、トービンの当初の考え
(1%)よりはるかに低いものです。というのは、外国為替市場における利益率は、トービンがこのアイディアを考えていた時よりかなり低くなったからです。 第三に、政治家などの政策決定者が、外国為替市場を実質的に縮小する税率
を目論むには金融部門と強く結びつきすぎており、トービンの当初案よりはるかに低い税率でしか実現性がなくなっていることです。 第四に、2段階通貨取引税(Q10、
トービン税のスパーン版、参照)が、起こりうる通貨危機を食い止めるのに必要な基本的要件として広く受け入れられるようになったことです。
――絶対に違います。2002年3月11日に亡くなったジェームズ・トービ
ンは、晩年のインタビューでこの問題に答えています。彼がトービン税に注意が払われることを憂慮するようになったのは事実です。なぜなら、トービン税がい
わゆる「反グローバリゼーション」のグループに受け入れられていたからです。彼は、「反グローバリゼーション組織とは関係ないし、彼らの綱領は知らされて
いない」と述べていました。しかし、彼がトービン税に反対したと結論づけるのは誤りです。彼はこう言いました。「私のトービン税否認発言は私自身の提案の
否認を意味するものではない。私は“トービン税”という言葉の使用をコントロールできない。私は、大部分の支持者はよいとみなすが、一部の過激派の策略は
遺憾に思う」(フィナンシャルタイムズ、2001年9月11日)。ジェームズ・トービンは自分の提案を否定したのでなく、ただ一部の過激派の綱領と結びつ
くことを拒んだのです。
――いいえ。我々は通貨の小売市場の話をしているのではありません。人々が
外国へ行くときの通貨交換には影響しません。この税は通貨の卸売市場にだけ適用されます。1日に巨額の取引をする銀行やヘッジファンドのような組織に課税
するのです。 ――今日の通貨投機にかかわっている組織は、銀行(特に投資銀行)、年金基
金、ヘッジファンド、保険会社、多国籍企業、個人の大資産家などです。銀行は投資銀行を含めて断然大きいプレーヤーです。外国為替取引の80%までは銀行
間で行われます。たとえば、ナショナル・ウエストミンスター銀行は1998年だけで通貨取引を通じて4億3200万ポンドの利益をあげました。一方、香港
上海銀行は1997年の通貨変動に乗じた投機で1日のうちに230万ポンドの利益を稼ぎました。その他の大手銀行も同様の規模の業務をしています(”
Global Gamblers”、参照。www.tobintax.org.ukの
Find Out Moreからダウンロードできます)。 2001年の上位12行は、1位、シティ・グループ(アメリカ、市場シェ
ア9.74%)、2位、ドイッチェバンク(ドイツ、9.08%)、3位、ゴールドマン・サックス(アメリカ、7.09%)、4位、JPモルガン(アメリ
カ、5.22%)、5位、チェース・マンハッタン・バンク(アメリカ、4.69%)、6位、クレディ・スイス・ファースト・ボストン(スイス、
4.10%)、7位、UBSウォーバーグ(スイス、3.55%)、8位、ステイト・ストリート・バンク・アンド・トラスト(アメリカ、2.99%)、9
位、バンク・オブ・アメリカ(アメリカ、2.99%)、10位、モルガン・スタンレー・ディーン・ウイッター(アメリカ、2.87%)、11位、バーク
レーズ・キャピタル(イギリス、2.46%)、12位、HSBC(イギリス、2.44%)の順でした。
――ロンドン(市場シェア31.1%)、ニューヨーク(15.7%)、東京
(9.1%)、シンガポール(6.2%)、フランクフルト(5.4%)、スイス(4.4%)、香港(4.1%)などです。世界の通貨取引の4分の3以上
が、これら7ヵ所で行われています。
――過去10年の間に起こった金融危機の大部分は、通貨市場での投機が引き
金になり、また影響も強められたのです。この投機行為は、地方的な投資家の信用不安を大きな金融危機に転化しました。近年の最も深刻な影響を受けた国は、
メキシコ(1994年)、東南アジア:タイ、インドネシア、韓国(1997年)、ロシア(1998年)、南アフリカ(1998年、2001年)、トルコ
(2001年)、ブラジル(1999年、2002年)などです。投機筋の通貨攻撃は広範な貧困を引き起こします。 金融危機は人々にひどい損害を与えます。東南アジアの危機ではおよそ
1000万人の人々が失業したと言われています。所得の喪失、賃金の切り下げ、生活必需品の価格上昇、公共サービスの削減などが人々を襲います。女性、子
供、老人などの社会的弱者が特に痛めつけられます。子供は学校から引き離され、食糧は不足し、栄養不良と乳児死亡率が増加し、犯罪・暴力・売春(児童買春
を含む)が増大します(”Costing the Casino”報告、参照。www.tobintax.org.ukのFind Out
Moreからダウンロードできます)。
――主な外国為替取引は次のようなものです――スポット取引(現在の市場価
格での通貨取引)、先物取引(フューチャー)、先渡し契約(フォワード)、オプション、通貨スワップ、為替デリバティブなど。 税は狭く定義しないことが重要です。さもないと広範な脱税を引き起こすで
しょう。たとえば、「スポット取引」のみを対象とするならば、取引はフューチャーやデリバティブにシフトしてしまうでしょう。ですから、あらゆる形態の外
国為替取引に課税することが提案されているのです。最も大事なことは、課税回避を狙った革新的な外国為替取引に対処するために、定義を修正する方法を備え
ておくことです。
――課税に反対する議論では、国際貿易のコストが増えるために貿易量は減少
すると言います。実際には話は逆です。貿易はトービン税によって増加するでしょう。なぜなら、トービン税は通貨市場の不安定性を減らし、ビジネスをやりや
すくするからです。為替リスクの減少により、国際貿易の決済過程で発生する為替変動に備えるヘッジへの支払いはより少額ですみます。 また、きわめて低率のトービン税は、財貨やサービスの実際の価格にはわず
かな影響しか与えないため、国際貿易には何ら打撃にならないでしょう。銀行による投機的取引に関しては、課税は市場の規模を小さくするでしょう。そうした
取引は利ざやがきわめてわずかであり、0.01%の税率であっても取引に影響を与えるのです。 さらに、現在の貿易取引の40%以上が、通貨交換ではなく、多国籍企業の
支店間での財貨の移動を帳簿に記載する形で行われることに注意すべきでしょう。こうした取引には課税義務は生じません。 ――ユーロが導入され、多くのヨーロッパの通貨が姿を消した時、外国為替市
場の規模は5分の1だけ縮小しましたが、仕事の減少はそれに対応しませんでした。ただ、非常に低率とはいえトービン税の導入は投機的取引の量を減らすで
しょう。それでも、1992年の黒い水曜日のような通貨危機もまたシティーの雇用の喪失を引き起こすのです。2段階トービン税は市場に大きな安定をもたら
し、実際には雇用をより確実に保証するでしょう。
――銀行業界はしばしば、トービン税は取引量を減少させ、外国為替市場を価
格不安定な状況に追い込むから市場にとって有害だと言います。彼らは、トービン税が、市場の流動性(通貨の買い手が売り手を見つける力)を急激に低下さ
せ、通貨のやみくもな価格変動を引き起こすであろうと言います。(これは、多数の買い手と売り手からなる流動的な市場が競争と安定した価格を保障するとい
う考えです。) しかし、この考えは、すでに述べたユーロの導入が市場を5分の1縮小させ
た事実に照らすならば、まったく誤っています。この巨大な市場規模の縮小は、その流動性(通貨の買い手が売り手を見つけ、通貨の価格が不安定にならないこ
と)に何ら問題になりませんでした。今日、多くのエコノミストは、トービン税が流動性を低め、価格の安定性を損なうとする銀行業界の訴えについて、提案さ
れているわずかな税率と市場の巨大な規模と豊富な流動性からみて疑わしい見解として退けています。
――もともと外国為替市場は、国際貿易のためだけに存在していました。現
在、外国為替市場のわずか5%だけが、国際的な財貨やサービスの決済のために必要なのです。すべての取引のうち80%は、7日以内にもとに戻ってきます。
それらは長期の投資とは関係ありません。この短期のホットマネーは純粋に投機的です。 投機とは、通貨、株式、その他の金融商品について、すばやく利益をあげる
目的で価格の変化に応じて売買を繰り返すことです。投機は現実の経済目的に役立ちません。一般に投機は、投資を長期安定の観点でなく、短期に利益をあげる
観点で行う銀行をますます豊かにします。究極的に投機はギャンブルです。 外国為替市場は短期的性格をもっています。取引業者の関心は、すばやく金
もうけをすることです。取引業者の思考方法はよく知られているようにギャンブラーのようです。有名な例としては、ベアリング銀行を破綻させたニック・リー
スン、最近では連合アイルランド銀行に5億3000万ポンドの損失をもたらしたジョン・ラスナックなどがいます。 ――私たちは2段階の税を提案します。通常の状況では、税率は0.02?
0.03%程度にして年間500億ドル以上の税収が得られるでしょう。これは現在の国際的な開発援助費の2倍の基金となります。この税率ならば長期の投資
や貿易の持続に何ら影響を与えないでしょう。 通貨が攻撃されるような例外的な状況では、攻撃されている国の中央銀行の
指示によって、税率は通貨取引が利益を生まない水準まで大幅に引き上げられます。 ――はい。キャンペーンは勢いづいています。カナダでは1999年にトービ
ン税の国際的な実施を求める決議が議会で採択されました。2001年末にはフランスで、特別の通貨取引税の法案が世界ではじめて通過しました。ベルギーで
は同じものを審議中です。ドイツ政府は、緑の党と連携し、国際開発資金としてのトービン税について本気で検討しています。同様にイギリスでは、大蔵大臣の
ゴードン・ブラウンが、開発資金の新たな財源の発掘に熱心であり、トービン税のような考えに前向きだと言っています。 ――すべての国がトービン税に利害関係をもっていることは明らかです。貧困
は人間性を道徳的に傷つけるだけでなく、世界をたいへん不安定なものにします。富、繁栄、機会の偏在は、我々の誰もが逃れられない不安な社会をつくる原因
なのです。 私たちはトービン税をイギリスで注目されるイシューにしなければなりませ
ん。できるだけ多くの人がこの考えのもつ大きな可能性について知ることが決定的に重要です。トービン税を多くの人が望んでいるとゴードン・ブラウンが気づ
いたとき、それは実現します。友人、家族、仕事仲間、宗教グループのなかでこの問題をとりあげ、新聞に投稿し、イギリス議会、欧州議会の議員の支持を集め
て下さい。できるだけ早く大衆的な支持を集めることが必要です。さらに詳しい情報は、新しい「トービン税」ビデオ、電話020-7620-1111、www.tobintax.org.uk などによって下さい。 ※
トービン税ネットワークについて Tobin Tax
Networkは、Oxfam、Christian Aid、Greenpeace、ActionAid、Save the
Children、Friends of the Earth、the United Reformed Church、the
TUC、UNISONを含む50以上の慈善団体、運動組織、宗教グループ、労働組合の連合体です。基金をもつWar on
Wantが、数年間のトービン税キャンペーンを経た2001年末のネットワーク設立を援助しました。ネットワークのすべての組織がイギリス国民を代表して
います。 |